犬の腸内細菌について

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犬の腸内細菌について
犬の胃や小腸、大腸などの消化管には、膨大な数のそしていろいろな種類の細菌が住み着ている。これらの細菌を“腸内細菌”と呼び、一生をと共にする巨大な細菌の集団である。この腸内細菌はいろいろな食物が消化される非常に激しい環境の中で生きる特殊な菌である。

これらは犬が摂取した食物、さらには腸管の分泌液や腸壁え覆う粘液などを栄養源として生育し大量の物質を産生しています。

一般の環境中の細菌も食物を通じて犬の胃 腸管に侵入することができますが、胃酸や胆汁などによって死滅してしまったり、生き延びたとしても数日から一週間程度で体外に排泄されてしまい、定着する 事はない。その一方で腸内細菌は自然環境中では競争力の弱い菌ですが、犬の胃腸管内では、胃酸や胆汁などに耐性を持つなどして、環境に良く適応して旺盛に 繁殖する独特の菌である。


(引用:イラストでみる犬学 講談社)

腸内細菌の分類
腸内細菌は形態や生態、産生物質などを基準にして「属」、「種」へと分類されます。
たとえばヒトの腸内にはバクテロイデス、ビフィドバクテリウム、エンテロコッカス、ストレプトコッカス、ラクトバチルス、大腸菌、スタフィロコッカス、クロストリジウムなど の菌が多くみられますが、これらの呼称は「属」のレベルで分類。
さらに性質の違いから「種」に分類される。エンテロコッカス・フェカリス、ラクトバチルス・ロイテリーという呼称がこれに相当する。

ところが同じ「種」であっても、幾つかの特徴の違いが存在するので次に「株」による区別とする。「株」には番号や記号、発見者名などで表す。これらは各部位ごとに異なる種類と数量をもって分布、定着しています。

腸内細菌の数と量
消化管内に生き続ける腸内細菌の種類は約300種類、その数は 約100兆個、総重量は約1Kgにもなる。絶えず増殖生育を繰り返し、その一部は糞便と共に体外に出てくる糞便中の3分の1から2分の1が腸内細菌である。

腸内細菌は犬の各種臓器に匹敵する規模と働きをもち、 犬の生命活動に欠かすことのできない存在として生きている。


腸内細菌との関わり

1.ホルモンやビタミンの産生の関与
ステロイドホルモンやビタミンB1、B2、B6、B12、葉酸、ビオチン、ビタミンKのどのビタミン類の産生に関与している。

2.免疫系の賦活
腸内細菌が犬の消化管に定着することによって、免疫系が活性化されいろいろな異常に対する抵抗力が上昇する。

3.脂質代謝の活性化
摂取したコレステロールや中性脂肪などの脂質の消化・吸収をコントロールしたり、余分な脂質 の排泄を促進する。

4.消化・吸収・代謝への作用
腸内では消化できない繊維質を分解したり、たんぱく質や糖質を分解して消化を助ける。

5.有害物質や発癌物質の分解・排泄
腸内細菌の中には、有害物質や発癌物質

6.腸内PHの調整と腸の蠕動の活性化
腸内細菌が産生する酸によって腸内のPH値を弱酸性に保持し病原菌の増殖を防いだり、腸を刺激して蠕動運動を活発化させて消化を助けます。

7.病原菌・有害菌の感染防御
腸内細菌が消化管壁に定着し壁面を覆うことによって侵入した病原菌や有害菌の増殖を防ぎ、感染から私たちを守っています。

8.各種臓器の機能の活性化や保全に関与
腸内細菌の中のは、肝臓や腎臓さらに脳などの働きに関与しその機能の活性化や保全に大きな役 割を果たしている菌種がいる。


異常な腸内細菌バランスになると
通常、腸内細菌はある一定のバランスを保って定着している。
菌バランスが崩れると腸内の有益菌(主に乳酸菌)が減少し、有害菌や病原菌などが増加すると次の様な状態が生じやすくなる。

1.有害物質の産生:アンモニア、硫化水素、インドール、フェノールなどの有害物質がつくら れる。

2.下痢・便秘:病原菌の侵入や有害性菌の異常増殖がおこると、これを排泄する現象として下 痢、有益性菌の現象により腸の蠕動運動が不活発になることで便秘がおこる。

3.病原菌の増殖:菌バランスが異常になり有益性菌が減少すると、通常は少数の菌や有害菌が 増殖して感染症などを引き起こす事がある。

4.発ガン物質の産生:ニトロソアミンやトリプトファン代謝物などの発ガン物質が作れるよう になる。 異常な腸内細菌バランスが作り出す様々な有害物質はただちに人間に影響を及ぼすことはないにしても、長期間にわたってそれが産生され蓄積している間に疾患を発生させたり免疫を減退させ るようになる。このバランスが崩れることによって、アレルギー症(アトピー等)、ガンなど種々の病気が発生することになる。

 
 


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